~マグネットボードで見える化、その先にあるデジタル化へのステップ~
こんにちは。
今回は、製造業の現場において**「どの案件が今どこにあるのか?」を全員で共有するための仕組み**についてお話します。
システムやアプリの導入も魅力的ですが、
「いきなりデジタルはちょっと難しい…」という小規模企業こそ、まずはアナログな仕組みから始めるのがオススメです。
書き込まない、動かすだけ。マグネット式の進捗管理
よくあるのは、ホワイトボードにペンで案件名や工程を書き込む方法。
それでももちろん効果はありますが、**もっと気軽で直感的なのが“マグネットを使った進捗管理”**です。
どうやって使うの?
たとえばこんなイメージです:
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ボード上を工程ごとのエリア(設計・加工・検査・納品 など)に区分します
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各案件はマグネットで表示(案件名・納期・担当者名などを記載したカード)
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作業が進んだらマグネットを次のエリアに“移動”するだけ!
言ってみれば、「案件が進むにつれて、物理的にボードの上を“旅していく”」ようなイメージです。
実際はこんな感じです。
マグネット式のいいところ
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書いたり消したりの手間がない:パッと動かすだけで更新完了!
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全員に視覚的にわかる:文字より“位置”で把握できるので、誰でもすぐに理解できます
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柔軟な対応がしやすい:順番を入れ替えたり、外注中のカードにメモを貼ったりとアレンジ自由
さらに、紙に書くとどうしても「変更しづらい」雰囲気が出てしまいますが、マグネットなら気軽に動かせるので、現場でも続けやすく、柔軟に対応できる仕組みです。
これは「アナログ」だけど、立派な“前段階のDX”
実はこの仕組み、単なるアナログな工夫ではありません。
“情報を整理して、共有して、すぐ動けるようにする”という本質は、デジタル化そのものなんです。
つまりマグネットボードでの進捗管理は、
いずれバーコードやデジタルボード、タブレット端末などを導入する際の「下地」になります。
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情報の粒度を揃える
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担当者や納期の情報をルール化して記載する
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誰がいつ、どう動かすかの運用ルールをつくる
こうしたことが、アナログな段階で自然と整っていくんですね。
小さな動きが、やがて大きな変化に
最初はホワイトボードとマグネットだけ。
でも、やってみると「今どこに何があるのか」が一目でわかり、現場全体がスムーズに回り出します。
そして「これをパソコンで管理できたらもっと便利かも」「スマホでも見られたらいいよね」と、自然と次のステップ=デジタル化に進みやすくなるのです。
おわりに:まずは“動かす仕組み”から
進捗管理は、ただ情報を管理するだけでなく、チーム全体が安心して仕事を進めるための“共通言語”です。
だからこそ、見える化は難しいものではなく、誰でも動かせて・誰でもわかることが大切。
マグネットボードは、その第一歩としてとても頼もしい味方になります。
「書くのが苦手でも、動かすのはできる」——これって、実はすごく強いことなんです。
あなたの現場でも、今日から1枚のマグネットボードで“見える化”を始めてみませんか?
そして、その動きの先にあるデジタル化の未来も、きっと少しずつ見えてくるはずです。