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2025/04/05 DX 進捗管理は「動かせる仕組み」から始めよう

~マグネットボードで見える化、その先にあるデジタル化へのステップ~

こんにちは。
今回は、製造業の現場において**「どの案件が今どこにあるのか?」を全員で共有するための仕組み**についてお話します。

システムやアプリの導入も魅力的ですが、
「いきなりデジタルはちょっと難しい…」という小規模企業こそ、まずはアナログな仕組みから始めるのがオススメです。


書き込まない、動かすだけ。マグネット式の進捗管理

よくあるのは、ホワイトボードにペンで案件名や工程を書き込む方法。
それでももちろん効果はありますが、**もっと気軽で直感的なのが“マグネットを使った進捗管理”**です。

どうやって使うの?

たとえばこんなイメージです:

  • ボード上を工程ごとのエリア(設計・加工・検査・納品 など)に区分します

  • 各案件はマグネットで表示(案件名・納期・担当者名などを記載したカード)

  • 作業が進んだらマグネットを次のエリアに“移動”するだけ!

言ってみれば、「案件が進むにつれて、物理的にボードの上を“旅していく”」ようなイメージです。

実際はこんな感じです。


マグネット式のいいところ

  • 書いたり消したりの手間がない:パッと動かすだけで更新完了!

  • 全員に視覚的にわかる:文字より“位置”で把握できるので、誰でもすぐに理解できます

  • 柔軟な対応がしやすい:順番を入れ替えたり、外注中のカードにメモを貼ったりとアレンジ自由

さらに、紙に書くとどうしても「変更しづらい」雰囲気が出てしまいますが、マグネットなら気軽に動かせるので、現場でも続けやすく、柔軟に対応できる仕組みです。


これは「アナログ」だけど、立派な“前段階のDX”

実はこの仕組み、単なるアナログな工夫ではありません。
“情報を整理して、共有して、すぐ動けるようにする”という本質は、デジタル化そのものなんです。

つまりマグネットボードでの進捗管理は、
いずれバーコードやデジタルボード、タブレット端末などを導入する際の「下地」になります。

  • 情報の粒度を揃える

  • 担当者や納期の情報をルール化して記載する

  • 誰がいつ、どう動かすかの運用ルールをつくる

こうしたことが、アナログな段階で自然と整っていくんですね。


小さな動きが、やがて大きな変化に

最初はホワイトボードとマグネットだけ。
でも、やってみると「今どこに何があるのか」が一目でわかり、現場全体がスムーズに回り出します。
そして「これをパソコンで管理できたらもっと便利かも」「スマホでも見られたらいいよね」と、自然と次のステップ=デジタル化に進みやすくなるのです。


おわりに:まずは“動かす仕組み”から

進捗管理は、ただ情報を管理するだけでなく、チーム全体が安心して仕事を進めるための“共通言語”です。
だからこそ、見える化は難しいものではなく、誰でも動かせて・誰でもわかることが大切。

マグネットボードは、その第一歩としてとても頼もしい味方になります。
「書くのが苦手でも、動かすのはできる」——これって、実はすごく強いことなんです。

あなたの現場でも、今日から1枚のマグネットボードで“見える化”を始めてみませんか?
そして、その動きの先にあるデジタル化の未来も、きっと少しずつ見えてくるはずです。