こんにちは。「経営とITのコンサルタント」中小企業診断士の山口透です。
今回支援した企業様は、従業員数約50名の製造業です。
この企業様は一日100件ほどの受注があり、最終製品の組立を行っています。
企業規模が徐々に大きくなってきたので、手書き伝票を排除して、Excelやパッケージでデータの処理を行っています。
この企業様のご支援をさせて頂く中で、販売管理業務に無駄があるのが気になりました。
販売管理業務の出発点となる受注を受けると、受注先やの品目、金額などはエクセルに入力しています。
入力したデータを元に、製造指図書や出荷指示書を作成してそれぞれの指示をおこないます。
つまり、エクセルで受注した内容が正確に製造され、出荷されたかということを把握しています。
次に、販売管理パッケージの弥生販売を使って、売上入力を行います。これは、売上伝票や請求書発行のために使っています。
さらにお客様から入金があると、弥生会計に入金の入力を行っています。弥生会計を使う理由は、税理士さんとの連携のためということでした。
(中小企業ではよくあることですが、順番にシステム化を行ったのでしょう。まず、弥生会計で税理士さんと連携をする、次に出荷や製造を見える化する、最後に手書きの請求書をなくす。という順で導入されたようです。)
このような業務の流れを、絵や文章にすると無駄な部分はすぐにわかります。
・エクセルで受注入力をし、弥生販売に入力をする二重入力
・請求の消込管理が連動していない
というのが明確になります。
支援先の企業様には、
・弥生販売で受注入力をして、そのデータを売上伝票として変換する
・請求の消込を弥生販売で行い、入金データを弥生会計に送る
という考え方と、操作方法のポイントをお伝えしました。
これにより、受注や売上、請求から入金のデータを活用して分析することができるようになりました。
このように書くと非常に簡単な業務改善ですが、日常の業務の中では気が付きにくいようです。
おそらく気がついていると思いますが、何かのきっかけがないと、変えるタイミングがないのでしょう。
今回は「業務改善をする」というきっかけがあったので変わることができました。
皆様も、もう一度ご自分の業務を見直してみてはいかがでしょうか。