ものづくり支援パートナーズ のページにブログを投稿しました。
よろしければ除いてください。
「デジタル化の前に『現場の動線』を整える」という記事を投稿しています。
以下は、その要約を記載しておきます。
多くの製造現場でデジタル化(DX)が成果に繋がらない理由は、「物理的な動き」と「情報の入力タイミング」というアナログな基盤が整っていないことにあります。この記事では、一品一様の受注生産を行う現場を例に、3つの段階を踏んだ改善を提案しています。
第1段階:物理的な動線を整える(中央テーブルの設置)
まずはデジタル化の前に、工場の中心に「中央テーブル」を置き、全工程のモノと情報のハブにします。
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仕組み: 作業者はこのテーブルから指示書を取り(開始)、作業後に戻す(完了)という「引張方式」を徹底します。
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効果: システムを使わなくても、テーブルを見るだけで進捗や滞留が一目でわかる「見える化」が実現します。
第2段階:手書きによる実績記録で意識を変える
次に、指示書に作業時間を「手書き」で記録する習慣をつけます。
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目的: 単なるデータ収集ではなく、自分の手を動かすことで「時間=コスト」という意識を現場に植え付けます。
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効果: 現場一人ひとりが、自分の作業がどれだけの利益を生んでいるかをリアルタイムに意識する集団へと変わります。
第3段階:アナログな規律をデジタルへ繋げる
物理的な動線と時間の記録が定着して初めて、デジタルツール(QRコードやタブレット等)を導入します。
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展開: 入力負荷を最小限に抑えつつデータを蓄積し、案件ごとの利益レポートを自動生成できるようにします。
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本質: 「中央テーブルに情報を集める」という物理的な動きは、デジタルにおける「一元管理されたデータベース」そのものであり、現場がスムーズにデジタルへ移行できるようになります。
結論
デジタル化成功の最短ルートは、焦らずに「物理的な動きを変えることで情報を変え、最終的に利益の形を変える」というステップを踏むことです。まずはアナログな現場の土台を整えることが、強靭な現場づくりに繋がります。